「カルメン」は男女の異なる恋愛観のため結実しない悲劇、「アイーダ」は時代に翻弄された男女の愛として終わっていますが、恋愛は男と女によって捉え方が違うようです。夏目漱石は小説「明暗」の中で「男の恋愛は別名保存であるが、女の恋愛は上書き保存だ」と言っています。ここで、その違いを生物学的見解から考えてみます。まず受精に際しては何億個もの精子が「戎神社の福男」のように1つの卵子を求めて我れ勝ちに突進しほぼ無尽蔵に作り出される精子をもって「数打ちゃ当たる」的な行動をとるわけです。これに対し卵子から見れば受精できる時期は約1か月に1度の排卵時のみで、しかも一生の間に作られる卵子の数が限られ、年齢も小学高学年から50才くらいまでです。このため卵子は優秀で健康なただ1つの精子のみを待っているわけで、大切な恋愛の時期を守り有効に選択するのです。
このようなことを休み中にぼんやり考えていると、2021年のショパンコンクールで2位と4位を受賞した反田恭平と小林愛美の電撃的結婚が報道されていました。どうやら「できちゃった婚(最近では授かり婚というようです)」のようですが、無責任な憶測はしないようにいたします。