つかみては
開きて砂を
落しゆく
その単純を
くりかへし居り
としはる
曼珠沙華
一むら咲きて
くれなひの
花に澄みたる
秋の聖のあり
利春
ほくほくと
われは食べをり
焼栗の
はぜし一夏の
日差しの量を
としはる
寝返りて
顔にのせたる
をさな脚
胸やはらかく
抱へて移す
利春
野焼せし
跡の堤の
平らにて
つくし生ふべき
光りわたりぬ
父の遺歌集と私のオペラなどのクラッシック音楽等、趣味をご紹介しています。